先日子どもが熱を出した。

　仕事を早めに切り上げ、キャンセルできる仕事はキャンセルし、家へと向かった。

　たいしたことはなさそうだ。ご飯は食べているし、笑顔もある。食事や水分をよく取らせ、汗をかいたら衣類をこまめに取り替える。簡単なことだ。

　小児科外来をしていると、来る患者さんの半分は「受診の必要なし」だ。夜間救急の場合だと、本当に救急の患者さんは１割くらいだろうか？少し昔の日本ならば、このくらいなら待つという親も多かったと思う。

　熱を出したときに受診するというスタンスよりも、熱を出したときにどのようにすればいいか。
　親が場当たり的に予防接種外来に受診するというスタンスよりも、予防接種の計画をどのようにたてるのか。
　中学生の喫煙をしかる（ニコチンパッチを張る）というスタンスよりも、小学生（幼稚園）のときからどのように防煙教育に取り組むのか。

　今後の小児科医にはこういったことが求められていると思う。

　とか言いながら、実際はなかなか難しい。夜間救急の患者さんの大半は一見さんなのだ。

　国のスタンスも大事だが、小児科医個人の努力も大切だ。